月に一度、最寄駅前で「戦争はイヤだ!」集会というのをやっている。参加自由とのことなので、都合さえ合えば参加するようにしている。と言いつつ先月は都合がつかなかったので前回の参加は2ヶ月前になる。
定例行事じゃなければ、先週末には、こういうのにも出たんだった。そして参加者の年齢層が全然違うことに驚いたんだった、と一言多いいつもの悪癖。
この手の記事を書くときには、いつもマクラとして時事ネタを貼っている。毎度ネタがよく尽きないものだとあきれるくらい、次から次へと新しいネタが出てくる。
今回、どうしても貼りたいと思ったのが、この報道だ。
加計理事長とのゴルフ問われ 首相「将棋はいいのか」:朝日新聞デジタル
「ゴルフがダメで、テニスはいいのか」 3選・安倍首相の総裁選珍言まとめ | 文春オンライン
朝日の方の記事から、一部引用する。「ニュース23」のこの場面はリアルタイムで観ていた。
首相は「星さん、ゴルフに偏見を持っておられると思う。いまオリンピックの種目になっている。ゴルフが駄目で、テニスはいいのか、将棋はいいのか」などと反論した。
これは多くの人が指摘しているように「ご飯論法」にすぎない。それも「高度プロフェッショナル法案」の審議中の加藤厚労大臣の答弁に対して、上西充子法政大学キャリアデザイン学部教授らが命名した「ご飯論法」を「オリジナルご飯論法」と呼ぶとするなら、「劣化版ご飯論法」とでも呼んで区別したくなるほどの、お粗末なものだ。
第一に、テニスや将棋は、安倍首相が唐突に持ち出したもので、どこにも必然性がない。論点ずらしがあまりに明白だ。
加藤厚労相の「ご飯論法」は、もう少し巧妙だった。それはそれで、いやらしいものだが。リンクを貼るのは二度目だが、上西教授のYahoo!個人記事中に実例が紹介されている。
「朝ごはんは食べたか」→「ご飯は食べてません(パンは食べたけど)」のような、加藤厚労大臣のかわし方(上西充子) - 個人 - Yahoo!ニュース
第二に、私も朝日記事のブックマークコメントで知ったことだが、国家公務員倫理規程で「ゴルフはダメ」と名指しされているのだそうだ。ただしこの規定は総理大臣には適用されないそうだが、褒められたことではないに違いはあるまい。
第三条 職員は、次に掲げる行為を行ってはならない
≪略≫
六 利害関係者から供応接待を受けること。
七 利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること。≪略≫
出典:e-Gov法令検索
第三に、このようなはぐらかし、詭弁の類が通用するのは、時間制限のある国会質疑や、基本的に「うちわ」である総裁選のような場面に限られる。
9月15日の拙記事で、ウラジオストクで開催された「東方経済フォーラム」において、プーチン大統領から前提条件なしの平和条約締結を持ち掛けられた安倍首相が、その場で適切な対応ができなかった件について触れた。
その直後の9/16と9/17に、こんな記事が相次いで「はてな」でホッテントリ入りした。それぞれ一部を引用する。
首相、プーチン氏に直接反論 日本の領土原則説明 | 共同通信 - This kiji is
安倍晋三首相は16日のNHK番組で、ロシアのプーチン大統領が12日に極東ウラジオストクでの国際会議「東方経済フォーラム」で、前提条件なしの年内の平和条約締結を提案した後、2人でやりとりを交わし、北方領土問題を解決して平和条約を締結するのが日本の原則だと直接反論したことを明らかにした。
平和条約締結、首相の説明と相違 ロ報道官「本人からの反応なし」 | 共同通信 - This kiji is
ロシアのペスコフ大統領報道官は16日放映のロシア国営テレビのインタビューで、プーチン大統領が12日に前提条件なしの年内の日本との平和条約締結を安倍晋三首相に提案したことに関連し、安倍氏本人からの反応はなかったと語った。
いくらなんでもあれはマズいという認識は、さすがに日本政府側にもあったのだろう。それにしても、日本の首相の直々の発言をロシア側は報道官が否定というところに、恥の上塗り感がある。ブコメには「日本政府よりロシア政府を信じるのか?」という意味の擁護も散見されたが、それならそれでなぜその信用できないロシア政府に巨額の経済協力を申し出たのか、ということにはならないか?
日本独自のうちわ向けロジックというのは、シビア極まりない外交の場では、無効どころかむしろ有害という指摘を繰り返したい。
ときに共同通信の記事を探していたら、こんな記事が一緒に見つかった。どこから突っ込めばいいんだろうか、このいろんな意味でのおかしさは…?
安倍首相の怒りは外務省に プーチンから「前提条件なしで」平和条約提案 | 文春オンライン
外交以上に怖いのは、いろんな方面からの「経済がいよいよヤバくないか?」という声が大きくなりつつあることだ。地方経済の長期低迷とうらはらに、東京都心の地価やタワマン価格のグラフが異様な曲線を描いていることとか。これはこれで別に論じたいが、今はまだ準備が足りない。だが口先のロジックやレトリックが通用しない点においては外交と変わるところはないし、我々の生活が直接こうむる影響は外交よりさらに大きいとだけは言っておかねばならない。
* * *
ともあれ、事前の予想通り、安倍首相の自民党総裁三選が実現してしまった。私は「少なくとも安倍政権下においての改憲には絶対に反対」という立場なので、「これからがいよいよキツくなるぞ」という思いを、ひしひしと感じている。笑っちゃうくらい無力だが、私にできることはブログやSNSでの情報発信と、街頭に立つことくらいなので、それをやる。
リレートーク。右端の市議さんから隣の人にバトンタッチしたところ。
今回はプラカードを持ちつつ横断幕持ちもやっていたら…
別の参加者が見かねてか、ダブルクリップを持ってきて横断幕をロープに移動してくれた。
参加者はざっと数えたところmaxで20人弱だった。いつものごとく顔消し失礼します。
日中は暑かったが、雲が秋の形になっていた。
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