いつに増してどうでもいい話です。今年の正月はこんな調子だったという、自分の記憶のためのエントリーです。
年末年始のテレビの特別番組は、とくに近年、食指の動くものが少なくて、せいぜい賑やかしにつけっぱなしにしてネットをいじっていることばかりだった。
だが、1月4日(土) のテレビ東京系列『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』というのは、3時間ほどの放送時間ほぼすべてを見入ってしまった!
3時間ものテレビ特番を、ちゃんと見たのって、いつぶりだろう?
なんでそんなことをしたかというと、今回の経路である加賀温泉郷~伊勢神宮が、だいたいどこも個人的に見たことのある土地ばかりだったからだと思う。
そのうち北陸路は比較的ご縁が薄いが、去年、自動車旅行したばかりの吉崎御坊と丸岡城が、長時間、取り上げられていた。まだ記憶に新しい風景がテレビに映っているのを見るのは、新鮮に感じられていいものである。
それで、進路が、さらに個人的になじみの深い岐阜県西部から三重県北部に移動するとあって、ますます目が離せなくなった。
とは言うものの、結果的には拙宅および実家に最接近したのは、大垣駅前から国道258号線(一部地元民はリャンウーパーなどと呼ぶ)を桑名市に向けて南下するあたりで、もちろん知らない場所ではなかったが、かなり距離が離れていた。
それでも、番組ホームページに掲げてある「旅のルール3箇条」のこの部分はマユツバだなと思った。
2.目的地へ向かうルートは自分たちで決める。インターネットでの情報収集は禁止!地図や時刻表、案内所や地元の人からの情報を頼りにゴールを目指す。
3.3泊4日で指定の目的地にゴールすること。旅はすべてガチンコ。ルートだけでなく、撮影交渉も自分たちで行う。
https://www.tv-tokyo.co.jp/rosenbus_z/ より
3日めの、岐阜県から三重県への県境越えあたりを見ての感想である。
県境越えはいつも難度が高く、この番組の見せ場ではある。だが今回は、いくらなんでも難易度が高すぎたのではないかい!?
岐阜県からのバスは、県境付近の海津市役所が終点で、その時点で確か午後8時を回っていたのではなかったかな? メモを取りながら見ていたわけではないので、間違っているかも知れないが。
あの周辺に、宿はなかったはずだ。どうするんだろうと思っていたら、名古屋市内から東名阪自動車道を経由して大山田団地というニュータウンを結ぶバスを捕まえ、下道の範囲だけを使って桑名市に大接近したのだった!
大山田団地というのは、名古屋市のベッドタウンとして丘陵中に大規模開発された宅地である。そこと名古屋市を結ぶ高速バスが、最終午後10時台という例外的に遅い時間まで走っているのだそうだ。
通勤の足で鉄道代わりだから、本数は少なくなっても遅い時間までやっているというのは、近隣住民として理解はできる。でも、ぶっつけ本番でどうやってそんなものを見つけるの??
しかも、東名阪とR258はほぼ垂直に交差しており、高速バスがR258下道を走るのは、ごく短い区間だぞ!
だいたい他の日は、午後5~6時台で乗り継ぎを断念して、その日の宿を探していた。通勤客相手でない地域住民の足としてであれば、どこも最終はそのくらいだろう。
R258沿いでホテルを探すとしたら、大垣駅前周辺か桑名駅前周辺しかない。だから、不自然なことをしても桑名駅にたどり着くしかなかったのだろう。
事前調査のスタッフは、そうとう苦労したことだろう。けしからん、などと目くじらを立てるようなヤボなことはしない。土地勘があると心の中で突っ込みができることを、むしろ感謝したいくらいである。
ただし最終日一日で、桑名から伊勢まではぜってー無理だとも思った。古くから鉄道が整備されている地域なので、並走するバス路線が維持できるはずがない。
果たして伊勢湾岸ぞいから鈴鹿山脈の山麓近くまで、尺取虫状に路線を何度か乗り継ぎ、近隣住民の目から見たら目的地のはるか手前で時間切れとなったのであった。
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あとテレビではないが、アニメ版『鬼滅の刃』一期の何話かを、Amazon プライムビデオで観た。今、若い人にたいへん受けているそうなので、どんなものかと思ったのだ。まだ全部観たわけではない。
と言いつつ、こんな意見もあるようだが。人気ブロガーの ☆←ヒトデ さんの意見である。リンク失礼します。
私の感想としては、ヘンなのだが、作者の 吾峠呼世晴 氏の性別がネットで話題になったことを真っ先に思い出した。凝った名前と言え男性名のようだが、女性じゃないのか、ということである。
いや、男だろ、と思った。
まず、説明が多い。必殺技や因縁や特訓を、言葉で説明する傾向があるように思う。男は理屈っぽいのだ。
決定的に思えたのは、ヒロイン・竈門禰󠄀豆子の生理現象に関する、徹底した無関心っぷりである。
半ば鬼と化した禰󠄀豆子は、半年間とか平気で眠り続けたりする。その間、まあ、その、何だ…
大学生時代に、小学生のキャンプの引率をしたことがある。二泊三日のごく短いものだったが、女の子の親御さんの心配されたことの一つは、それだけの間であっても入浴できないことだった。
男だったら、特に男子大学生だったら、一週間くらい風呂に入らなくても平気なんだけど、さすがにその意味を理解するくらいの知識はあった。頭の中だけの知識だったかもだが。
もっと言えば、物語世界の登場人物がウンコもオシッコもしないことをいぶかる物語中の人物というと、『はてしない物語』のバスチアンくらいしか思い出せない。もちろん探せば他にもいるとは思う。が、概して物語作者は、登場人物の生理現象を捨象しがちである。
それにしても、もし 吾峠 氏が女性であったら、禰󠄀豆子のあのようなキャラクター造形は、しなかったのではないだろうか? 禰󠄀豆子のキャラクター造形は、『鬼滅の刃』物語世界において、決定的に重要である。つまりもし 吾峠 氏が女性であったら、『鬼滅の刃』という作品は生まれなかったのではないだろうか?
もっと極端な例を思いついた。森見登美彦 氏の小説『夜は短し歩けよ乙女』には、「パンツ総番長」という人物が出てくる。こいつはその名の通り、一年間パンツを穿き替えていないという猛者で…うう、気持ち悪い。もし 森見 氏が女性だったら、ぜってーぜってーこんなキャラを造形しなかっただろう。
吾峠 氏女性説の根拠も、いくつかのサイトで読んでみた。それはそれで説得力があると思った。自説に固執するつもりはない。あくまで知的遊戯のつもりである。
なお弊ブログにおいて「知的」というのは「体を動かさない」程度の意味で、「知能の優劣」のような含意をいささかも有するものではない…というただし書きを、久しぶりに書いてみる。