自己満足的数独(ナンプレ)のプレイ記録である。前回はこちら。
前回拙記事で解いた4と 前々回6月27日付拙記事 で解いた3には、井桁が一度に3つ出現する局面があったことを述べた。
井桁というのは、『超激辛』シリーズを解くに当たって使用する主要な道具の一つである。
通常はローカル呼称「行方向井桁」「列方向井桁」がセットで現れ、両者の延長線の交点にあたるマスから候補が除去できる(ローカル呼称「井桁ケンカせずの法則」
井桁チェックの段階で、候補除去にはつながらなかったが3つの井桁が見つかった。そういうことも、あるのだろうなと思った。
今回取り上げる12(タネ本『超激辛数独2』P19)は、候補除去につながる局面で3つの井桁が見つかったことが特徴的で、よって記録に値すると考えた。難易度はLevel9+、作者は アラームじ さん。初期値を背景色黄色で示す。
まずはいつもの通りローカル呼称「2択先書き法・改」にて、初等解法により決定できるマスは決定し、決定できないマスには入る数字の候補メモを書き尽くすことから着手した。
初期値の数が多い数字からチェックを始めると手戻りが節約できるので、今回は3から始めた。
1巡目で同一3×3ブロック中で候補が2択となる数字のみフォント色赤でメモ書きし、2巡目でそれ以外の数字をフォント色黒でメモ書きする。
次図は5の2巡目のメモ書きを行っているところだが、今は井桁チェックも同時進行させている。5が飛車にらみするマスは、背景色を灰色に着色している。
背景色濃い橙で示すHb・Ib・Hh・Ihの行方向単純井桁が見つかった!
背景色薄い橙で示すマスの候補から、5がごっそり除外できた!
これによりGeに5が確定した。
この5が2択の片割れを消すためIdの4も確定した。かように2択情報は重要である。確定した数字は、あとでトレースするためExcelカラーパレットの左から順にフォント色を与えている。
Giの5が飛車にらみするマスも灰色で着色した状態が次図。
Ca・Ea・Cc・Ecに列方向単純井桁が、Ad・Fd・Af・Ffに行方向単純井桁が見つかった。両者によりFcの候補から5が消えた。
なお既存のHb・Ib・Hh・Ihの単純井桁は、新たに発覚した両井桁と干渉しない。上図では区別のため赤橙(ブラッディオレンジ?)で着色している。この配色でいいかどうかわからないが、Excelのカラーパレットに表示される色は限られているので、とりあえずこれでいく。カラーパレットにない色を出すこともできるが、再現が面倒である。
次図は9の井桁チェックを行っているところ。6~8のチェックも行ったが、候補の除去はできなかった。
(CEH・cgi)列方向3連井桁&(ABDH・bdfh)行方向4連井桁が見つかった。これによりAc、Ag、Ai、Ci、Hiの候補から9が除外できた。
ローテートして1の井桁チェックを行った。またしても3つの井桁が見つかった!
すなわちBb・Ib・Bh・Ihの列方向単純井桁、(CEG・cgi)の行方向3連井桁、そして両者と無関係なFd・Hd・Ff・Hfの単純井桁である。
最後のようなものを何と呼ぼうか? 弊ブログではシンプルに「独立井桁」と呼称することにする。候補の除去には関わらないので「行方向」「列方向」の決定は不能である。
独立井桁は赤橙(ブラッディオレンジ)で着色することにする。
呼称も着色も、今後気が変わったら変更する可能性はある。
前2者が候補から1を除去するマスはIc、Ig、Bi、Iiである。以前から書いていることの繰り返しだが、行方向井桁は列方向のマスから候補を除去し、列方向井桁は行方向のマスから候補を除去する。そして両者が候補を除去するマスは必ず一致する。
2について、すなわち1~9の全ての数字について候補のメモ書きを埋め尽くした状態が次図だが、ご覧の通りIcの8が確定している。
この8を手がかりに、多重選択の連鎖的解消が始まった。
最終形を示す。Solutions P104と一致している。
同ページのヒントには
5…Hb・Ib→Ge…5
Ag・Ai・Bi…2・6・7予約
Hi・Ig・Ii…6・7・8予約
と書いてあった。
1行目は、今回2枚目の図に対応すると思われる。
だがこの書き方は、弊ブログのローカル呼称「2の2の3」解法に対応する。
しかし、この場合2の2の3と解釈するより単純井桁と解釈した方が、より多くの候補を除去できるというのが私の考えである。
2行目と3行目は、図示するとしたら以下であろう。
すなわち下段左側3×3ブロックに2・6・7の隠れ3国同盟ないし1・3・4・9の4国同盟(ヒント2行目)、下段右側3×3ブロックに6・7・8の隠れ3国同盟ないし1・2・5・9の4国同盟(ヒント3行目)が見つかることを手がかりに、候補を除去し多重選択の連鎖的解消を導こうとするのだと思われる。
手前味噌のようだがIcの8を手がかりに多重選択の連鎖的解消を導くほうが早そうな気がするが、ヒントは井桁による候補の削除を同時進行させることを前提としないのだろう。
ところで『超激辛数独1』に載っていた問題で、1度に3つの井桁が出現したこと、あったっけ? なかったように記憶しているが、確認とか検索とかしようと思ったら、どうすりゃいいんだろう? 手段が思いつかないぞ!
同じ出版社から出ているシリーズと言え、巻ごとに特徴があるということか。それならそれで楽しみではある。