自己満足的数独(ナンプレ)のプレイ記録である。前回はこちら。
前回拙記事にも書いたことであるが、私は『超激辛』シリーズ2大解法「井桁」と「予約」のうち、後者に対してより苦手意識を感じる。
その理由として、井桁に関してはローカル呼称「井桁塗り分け法」というのを開発したが、予約に関してはそのような攻略法を未開発であることも述べた。
予約が苦手な別の理由を言語化できそうだと思ったので、新たにエントリーを起こす。
今回解いたのは、タネ本『超激辛数独2』のP47 40。難易度Level10、作者は はあさん さん。初期値を背景色黄色で示す。
初等的解法で埋められるマスは埋め、埋められないマスには候補の数字を埋め尽くしたのが次図。埋められたマスはCiの9だけだった。また井桁解法を適用できる数字はなかった。
予約あるいはN国同盟が適用可能な行or列or3×3ブロックを探した。以降、呼称は表現できる情報量が多いN国同盟に統一する。
H列の1・9 2国同盟はすぐに見つかった。
D列および下段中央3×3ブロックの3・5・8 3国同盟も見つかった。
井桁に比べてN国同盟が苦手だと感じるもう一つの理由は、このように同じタイミングで複数のN国同盟が見つかることがあるからだろう。
井桁は、一度に一つの数字しかチェックできない。
そして同時に発覚した複数のN国同盟のうち、その後の進展に役立つものと、あまり役に立ったように思えないものがあることも、とりわけ後から一人感想戦をやるときに苦労を感じる。忘れちゃうのだ。
前図の状態を整理すると、新たにc行の1・2・5・7 4国同盟=3・4・6 隠れ3国同盟が発覚した。
ある行or列or3×3ブロックに確定マスがM個ありN国同盟が成立する場合、同じ行or列or3×3ブロックには隠れ9-M-N国同盟が成立する。N国同盟は同盟に加入しているマス以外から候補の数字を消し、隠れ同盟は同盟に加入しているマスから候補の数字を消す。
この結果、2択の片割れが消えたことによりIbの7が確定した。2択は重要情報なので候補メモ書きのフォント色を赤にしている。またミスしたときの追跡用に、消えた候補はフォント色を目立たなくして残している(ローカル呼称「候補メモ最後まで残す法」
Ibの7の確定により、Cbの5も確定した。
これらの確定を反映させ、消える候補を整理したのが次図。
下段左側3×3ブロックに4・7 2国同盟が発覚した。またg列に4・6・7 3国同盟が発覚した。
後者がHgの8を確定させたことをきっかけに、多重選択の連鎖的解消が始まり、最終形を導くことができた。
下段左側3×3ブロックの4・7 2国同盟とg列の4・6・7 3国同盟を比較すると、その後の進展に役立ったのは後者であるが、さりとて前者も最終形を導くにあたってミスを減らすなど決して役に立っていないとは言えない。
得られた最終形を示す。Solutions P111と一致している。
勝手に恒例のHint照合である。同ページのヒントには
Dc・De…1・2予約
Fc・Hc・Ic…3・4・6予約
6…Ai・Bi→Ah・Dh…3・8予約
Bh・Gh…1・2予約
と書いてあった。
1行目、なんじゃこりゃあああぁぁぁ!!
図示してみる。3枚目(4枚上)ではD列に3・5・8の3国同盟が成立していると解釈したが、同列に1・2の隠れ2国同盟が成立していると見ることもできるのか!?
つまりこのケースの9は、3・5・8・9の4国にくっつけることも1・2・9の隠れ3国にくっつけることもできるということか。
比較のため、1・2・9の隠れ3国も作り直して並べてみよう(左側
しかし1・2隠れ2国(3・5・8・9 4国)と解釈しても、ローカル呼称「一気通貫」によりDdに9が確定する(D列に9が入る候補はDdしかない)ということで、その後の進展に違いは出ない。
だが解釈を変えることにより、その後の進展も変わるということは、ありうるだろうか? 未知数である。
やはり「予約(N国同盟)」は苦手だ。