前回9月20日付の数独(ナンプレ)エントリーの最後のほうに、巻末のヒントと自分の解き方の対応があまり見つからず戸惑ったという意味のことを書いた。
そして
私は井桁主力で攻略したが、Hintを見ると予約主力で解けということだったのだろうか?
気が向いたら、それも研究対象にしてみよう。
と書いた。「井桁」と「予約」(N国同盟) は、『超激辛』シリーズの2大解法である。
なんとなく本当にやってしまった。ニコリ『超激辛数独2』P75 68 の初期値を再掲。難易度Level10+、作者は おく山みつゆき さん。
今回に限りP118のヒントを先に示す。
Ae・Ai…4・9予約
Fa・Fe…3・8予約
Gc・Gd…2・7予約
Ai・Gi・Hi…1・4・9予約
Fa・Fe・Ia・Ie…3井桁
予約が多用され、井桁は一度しか出てこない。
9月20日付拙過去エントリーでは空白マスに候補の数字のメモを埋めていく過程で、ローカル呼称「井桁塗り分け法」により井桁チェックも同時進行させていた。それを今回は、候補の数字のメモを埋め尽くすまで封印してみた。
当然メモする数字の数は増えるが、「研究」を自称する以上はそれくらいのことは仕方がない。
このくらいの増加なら受忍の範囲内か。
しかしDb・DcおよびDc・Gcの2・7予約(2国同盟)と、Ih・Iiの7・8予約がすぐ見つかることは、井桁チェックを併用して候補の数字を減らした場合と変わらなかった。
ただし、これらはヒントに載ってなかった。2国同盟はヒントに載せるまでもない、ということだろうか?
問題はA列のAa・Ab・Acの2・6・8予約(3国同盟)で、上段右側3×3ブロックに着目すると、すぐに見つかるのだが…
ヒントの1行目には「Ae・Ai…4・9予約」と書いてあるではないか!(1・2・6・8 4国同盟、4・9は隠れ2国同盟
これは8月20日付拙過去エントリーでネタにした「N国同盟とN+1国同盟の解釈が同時に成り立つケース」の2例目ではなかろうか!?
しかも前者で解釈してもAdに1が確定、後者で解釈してもローカル呼称「一気通貫」によりAdに1が確定と成果が一緒だという点でも同一だった。
レアケースの2例目が見つかったことは、ちょっと嬉しい。
Adに1が定まった状態で整理する。
Aa・Ab・Acの2・6・8 3国同盟は上段右側3×3ブロックに対しても有効である。
F列に関しては3・8 隠れ2国同盟が、G列には2・7 2国同盟が、i行には1・4・9 3国同盟が見つかった。これらがヒントの2行目、3行目、4行目に対応する。
9月20日付で解いたときは、あらかじめ井桁により候補を削減していたため、Dc・Gcの2・7 2国同盟が発覚した時点でHiに9が確定するなど、ヒントとの対応がつかなくなっていたのだ。うん、わかった。
ヒントを見ちゃったから、次は3についてFa・Fe・Ia・Ieの列方向単純井桁により候補削減を行った。
Caに7が確定するなど進展があったが、これだけでは多重選択の連鎖的解消を導くには至らなかった。
H列の3・6・7・8 4国同盟(1・4・5・9 隠れ4国同盟)、続いてe行の1・4・5 3国同盟を見つけるに及んで、ようやく多重選択の連続的解消が始まった。これらはヒントには載ってなかった。
得られた最終形を示す。9月20日付拙エントリーに示した最終形とは、候補数字を埋める段階で確定した数字に追跡用に与えるフォント色だけが違っている。
つか初等解法で埋められたのはIgの5だけじゃないか!(ローカル呼称「総消去法」を使った
体感的にも、井桁チェック併用のほうが楽に解けた。
禁じ手を設定すれば困難さが増すのは当然っちゃ当然か。
自分の解きたいように解くのが一番という平凡なことが、今回の研究の成果ということにしておこう。