しいたげられたしいたけ

空気を読まない 他人に空気を読むことを要求しない

一番目と二番目が同時に記憶されている事例集

私事だが最近「収集癖」カテゴリーばかり書いてるな。そのうち収集癖記事を収集しなければならなくなる…という面白くもなんともない無駄口は措いといて。

こんなニュースが「はてなホッテントリ」入りしていた。

www3.nhk.or.jp

 兵庫県豊岡市にある「辰鼓楼」〔しんころう〕という時計台が、札幌時計台と並んで日本最古ではないかと言われていたが、地元のソバ屋さんが文献調査をしたところ札幌時計台の起動後27日目に起動したという詳細な情報が判明し、惜しくも日本一ではなかったことが判明したとのことだった。

 

しかしこのニュースがなければ恥ずかしながら私は辰鼓楼という時計台があることを知らなかったわけで、コロナ禍が終息したらぜひ一度豊岡の地を訪れたいと思った。

直近に限ったことではないが直近ろくでもないニュースばかりが報じられるさなか、こんなニュースだけが世の中にあふれてほしいと願うことは一再ではない。

 

なお人口に膾炙している「2番じゃダメなんですか?」については、文脈を離れて言葉が独り歩きしているという指摘がしばしば出ている。

news.yahoo.co.jp

スパコン「京」の実用性に関しては政権交代後の自民党のスパコン勉強会でも議論になっていたとのこと。そりゃ実用性を犠牲にしてスピード世界一だけを目指すという考え方もあるだろうが、そうするとクロックだけ世界一のただの高周波発振器とどこが違うのかということになりかねないし、現に「京」の技術的成果はスピード世界一から外れてから他部門で獲得したものが多い旨が上掲記事中に書かれている。

 

一番とか二番とかは内容を精査しなければ意味がないことを改めて確認したうえで、以上をいつもの無駄に長い前置きとし、以下本題。

ツイッターのタイムラインに、こんなツイートが流れてきた。FF 外から引用失礼します。

日本で一番長い川は信濃川で二番目は利根川とか、一番大きい湖は琵琶湖で二番目は霞ケ浦とか、一番広い平野は関東平野で二番目は石狩平野とか、サッと出てくる人はわりと多いのではなかろうか?

 

もしセミナー講師氏が「では三番目は」と返したら、それは後出しというもので返しとしては筋悪であろう。三番目を即答されたら四番目を問うのだろうか? きりがないのだ。

 

ところで現実には、一番と二番がセットで記憶されている例が意外に多いことに、気づいてました?(誰に訊く 

順不同つか思いついた順に挙げていく。「収集癖」にカテゴリーした他の拙エントリー同様、あとで追記することがあります。

スポンサーリンク

 

 

南極点到達:アムンセン(1911年)とスコット(1912年)

しばしばあることだがウィキペに長文の記事が用意されていて要約も容易ではなかったから、今回は手抜きをして主にブログカードを貼ることにしよう。手抜きは今回に限ったことではないか。

とくにアムンセンに関しては、ロアール・アムンセン という項目の他に「アムンセンの南極点遠征」という項目まで立っていた。 

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org


エベレスト登頂:ヒラリーとテンジン(1953年)

「エベレスト」「エドモンド・ヒラリー」「テンジン・ノルゲイ」ともウィキペの記述が充実しているが、「テンジン・ノルゲイ」の次の記述はすがすがしくて好き。

この時、どちらが最初に頂上に足を乗せたのかは当時マスコミによって大きな話題となったが、二人はお互いに「同時」としか答えなかった。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

月面着陸:アームストロングとオルドリン(1969年)

先ごろ訃報が伝えられた立花隆の名著『宇宙からの帰還』には、人類初の月面着陸の栄誉を二―ル・アームストロングに譲らざるを得なかったバズ・オルドリンの苦悩が詳しく描かれていた。 

 

なお『トイ・ストーリー』シリーズの主要キャラであるバズ・ライトイヤーのファーストネームは、どう考えてもオルドリンから採っているよね。 

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

微積分:ニュートンとライプニッツ(17世紀)

ウィキペ「微分積分学」より一部引用。注釈は省略しています。南極点到達もそうだが、科学技術に関しては国家間の名誉争いという場外乱闘がしばしば生じることが後味よろしくない。

ニュートンとライプニッツがそれぞれの成果を出版したとき、どちら(すなわちどちらの国)が賞賛に値するのかという大きな論争が発生した。成果を得たのはニュートンが先だが、出版はライプニッツが先だった。この論争により、英国数学界とヨーロッパ大陸の数学界の仲が険悪になり、その状態が何年も続いた。現在では、ニュートンとライプニッツがそれぞれ独自に微分積分学を確立したとされている。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

海王星:アダムズとルヴェリエ(1846年)

ウィキペ「海王星」より引用。こちらは英仏間で論争が生じたとの由。

今気づいたが、科学技術の先陣争いにイギリスが絡んでいるケースが実に多い。学術文化においてイギリスがすごい国であることは、誰もが認めざるを得ないだろう。かつての大英帝国の世界支配は、現代に尾を引く国際紛争の諸悪の根源感あり大嫌いなのだが。

海王星の発見をきっかけに、フランスとイギリスの間で海王星の発見に値するのは誰なのかについて多くの民族主義的な対立が発生したが、結局、海王星はルヴェリエとアダムズの両方が発見したという国際的コンセンサスが定着した。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

電話:ベルとグレイ(1876年)

グラハム・ベルとイライシャ・グレイの電話に関する特許提出がわずか1~2時間の差であったことは、科学技術史上あまりに有名である。

敗れたグレイはこの件がなくても歴史に名を残す超一流の技術者であったことは疑いないが、winner takes all で電話に関する一切の権利を得ることはできなかった。セミナー講師氏もそういう文脈で言及したのであれば、突っ込みどころはまだ少なかったのではないかという気がする。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

まだまだありそう。特に科学技術においては、同一内容の発明発見が独立にほぼ同時になされるケースが実に多いと言われる。

それに国家間の栄誉争い、メンツが絡むこともあるから、話はさらにややこしくなる。

ベルヌーイ数について日本の和算家・関孝和がほぼ同時期に発見していたとして、日本国内では「関・ベルヌーイ数」と呼ぼうとする動きがあるとか。

ja.wikipedia.org

club.informatix.co.jp

 

電気回路理論にテブナンの定理というのがあるが、私が学生時代に使った教科書である榊・大野・尾崎編『大学課程 電気回路(1) 第2版』(オーム社)P126には、こんなふうに書かれている。

わが国では鳳-テブナンの定理ということがあるが,これは学問の筋道を誤っているもののように思われる. 

Amazon の書影があったけど第3版になっていた。

ja.wikipedia.org

 

長々と書いたけど、つか引用ばかりだったけど、繰り返しになるが「一番でなければ意味がない*ということはない*」と一行で要約できてしまうな。どうすんだこれ?

 

以下、余談。セミナー講師氏をいぢろうと思ったら、他にもいろんな方向でいぢれるように思う。

一、二の例として、最近は活動の主舞台をツイッターに移している b:id:buhikun さんのリツイートコメントを引用失礼します。

47都道府県で面積最小はかつては大阪府であったけど、埋め立てにより面積が増えてブービーだった香川県を逆転したみたいなものですか。違うか。

追記:

逆に八郎潟は埋め立てによって2位からランク外に放逐されてしまった。ランク外って何?

追記おわり

 

FF さんである 低解像度のアライさん @_ss939 と私がキャッキャウフフしたツイである。引用失礼します。

スポンサーリンク