🍉しいたげられたしいたけ

NO WAR! 戦争反対!Ceasefire Now! 一刻も早い停戦を!

読書

伊坂幸太郎

朝日新聞夕刊に連載されている『ガソリン生活』という小説の、昨日6/13付掲載分から。 人間は二つのことを同時にできない。 いや、正確に言えば、二つのことを同時にはできるけれど、二つのことを同時にやると、三つ目に出現した不意の出来事に対応できない…

金重明『13歳の娘に語る ガロアの数学』(岩波書店)

13歳の娘に語る ガロアの数学作者: 金重明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/07/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (3件) を見る以前に小島寛之『天才ガロアの発想力 ?対称性と群が明かす方程式の秘密? …

武者小路実篤『愛と死』(新潮文庫)

愛と死 (新潮文庫)作者: 武者小路実篤出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1952/10/02メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 53回この商品を含むブログ (35件) を見る『陽だまりの彼女 (新潮文庫)』を読んでいて、少し前に読んだこの本のことを、強烈に思い出した。…

越谷オサム『陽だまりの彼女』(新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)作者: 越谷オサム出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/05/28メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 231回この商品を含むブログ (168件) を見るすみません。例によって「売れてる本」経由です。 http://book.asahi.com/reviews/colum…

伊坂幸太郎『死神の精度』 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/02/08メディア: 文庫購入: 24人 クリック: 178回この商品を含むブログ (500件) を見る実力のある作家は、短編も書けなければならない、という思い込みがある。松本清張も、司馬…

朝日新聞の「売れてる本」すごくね?

正確には批評家の佐々木敦という人がすごいと思う!ミステリの書評なのだが、まず絶対にネタバレをしない(当然っちゃ当然か)。しかし、面白そうなところを実に巧みに切り取って薦める。そして紹介する本にハズレがない! 今日の朝刊では綾辻行人の『奇面館…

「NHKスペシャル」取材班『アフリカ―資本主義最後のフロンティア』(新潮新書)

アフリカ―資本主義最後のフロンティア (新潮新書)作者: 「NHKスペシャル」取材班出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/02/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (25件) を見る白戸圭一『日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書)…

白戸圭一『日本人のためのアフリカ入門』 (ちくま新書)

日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書)作者: 白戸圭一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/04/07メディア: 単行本 クリック: 28回この商品を含むブログ (27件) を見る著者は毎日新聞の南アフリカ・ヨハネスブルク支局員を2004〜08の間勤めた人だが、本…

伊坂幸太郎を二冊

面白い面白いという評判は聞いていたが、なかなか手に取る機会がなかった。未チェックの作家、多いな。グラスホッパー (角川文庫)作者:伊坂 幸太郎KADOKAWAAmazonまず手に取ったのが『グラスホッパー (角川文庫)』。深い意味はなく、近所のブックオフに美品…

続・活字から得た知識は案外あてにならないということ

神も仏も大好きな日本人 (ちくま新書)作者:島田 裕巳筑摩書房Amazon直近に読んだ本から。 島田裕巳『神も仏も大好きな日本人 (ちくま新書)』 タイトルからはすぐには想像できないけど、日本の宗教はもともと「神仏習合」ということで仏教と神道がほとんど一…

しかし活字から得た知識は案外あてにならないということ

謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)作者: 東川篤哉出版社/メーカー: 小学館発売日: 2012/10/05メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (25件) を見る過去のエントリーで、別の本から得た知識を使って『謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)…

貶し二題

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで 2』(小学館) 謎解きはディナーのあとで (2) (小学館文庫)作者:東川 篤哉小学館Amazonん〜、悪くないんだけどな〜。2冊目を読むと、いろいろと物足りなさも目につくようになる。登場人物が平板で奥行きが感じられない。…

ミステリをもう1冊

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』小学館謎解きはディナーのあとで作者: 東川篤哉出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/09/02メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 2,286回この商品を含むブログ (404件) を見る長引くというより常態化した出版不況の中…

ミステリ2冊

樋口有介『ピース』(中公文庫) ピース (中公文庫)作者:樋口 有介中央公論新社Amazon朝日の書評で興味をそそられた。 http://book.asahi.com/reviews/column/2011110600007.html ■殺人事件の真相に重い衝撃 ミステリーに「ミッシング・リンクもの」と呼ばれ…

小島寛之『天才ガロアの発想力 〜対称性と群が明かす方程式の秘密〜』(技術評論社)

天才ガロアの発想力 ~対称性と群が明かす方程式の秘密~ (tanQブックス)作者:小島 寛之技術評論社Amazon書いてあることをまだ完全には理解できていないが、名著だと思う。 なんで「群」というものがいるのか、なんで「群」というのがスゴイのかが、おぼろげ…

高橋尚夫・西野翠訳『梵文和訳 維摩経』(春秋社)

梵文和訳 維摩経作者: 高橋尚夫,西野翠出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2011/01/01メディア: 単行本 クリック: 34回この商品を含むブログ (2件) を見る読んだのは少し前だが、こちらにも触れておこう。1999年7月の世紀の大発見、チベット・ポタラ宮で1000年…

植木雅俊『仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解』(中公新書)

仏教、本当の教え - インド、中国、日本の理解と誤解 (中公新書)作者: 植木雅俊出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/10/22メディア: 新書購入: 4人 クリック: 32回この商品を含むブログ (24件) を見る「現代日本における仏教の教義と、2500年前にゴー…

直近に読んだ本を

中国義士伝 (中公新書)作者: 冨谷至出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/10/22メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る冨谷至『中国義士伝』(中公新書) 私の中国史好きは、お定まりの三国志や史記の時代のものから入って(鄭…

マイ書評を書くのをながらくサボってしまった

「余剰次元」と逆二乗則の破れ―我々の世界は本当に三次元か? (ブルーバックス)作者: 村田次郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/02/22メディア: 新書購入: 3人 クリック: 46回この商品を含むブログ (12件) を見る本はぼつぼつ読んでいる。一冊、読破した…

阿満利麿『宗教は国家を超えられるか 近代日本の検証』(ちくま学芸文庫)

宗教は国家を超えられるか 近代日本の検証 (ちくま学芸文庫)作者: 阿満利麿出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/06/08メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る『鑑真 (岩波新書)』に、仏教の本家であるインドにおいては、出家者の…

松浦友久『漢詩―美の在りか』(岩波新書)

漢詩―美の在りか (岩波新書)作者:松浦 友久岩波書店Amazon以前、中国史にハマっていた時期がある。ここ何年かは、仏教仏教と騒いでいる。漢文が読みこなせたらいいなと思うことが多い。 実は、漢詩にも興味がある。とは言っても知識は高校古文程度だが。しか…

読書日記が滞っている

鬱の投薬治療中である。 幸い、薬はよく効いてくれている。ぐぐぐぐっ…と気分が滅入りそうになると、つっかえ棒のように気分がある程度以上(以下?)落ち込むのを食い止めてくれているようなのが、なんとなく体感できる。 しかし副作用のない薬はない。いろ…

年末から例のヘンな奴がどーんと居座っている

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 新年早々訳のわからない日記タイトルですみません。 例のヘンな奴というのは、鬱のことである。 一昨年の後半から投薬治療を受けて、去年の9月に一旦は緩解との診断をもらったのだが、多分い…

氷室冴子のエッセイを二冊

別の本のレビューを書こうと思ってグズグズしているうちに、違う本を二冊読んでしまった。 『冴子の東京物語』(集英社文庫)冴子の東京物語 (集英社文庫)作者: 氷室冴子出版社/メーカー: 集英社発売日: 1990/10メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブ…

12月になって多分今年最大の収穫が続けざまに二冊

加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)asin:4255004854 湯之上隆『日本「半導体」敗戦』(光文社ペーパーバックス)asin:4334934692 どちらも売れているようでご慶賀の至り。 どちらもタイトルからはネガティブな印象を受けるが、決して…

倉田百三『出家とその弟子』(岩波文庫)

出家とその弟子 (岩波文庫)作者: 倉田百三出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/07/17メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (25件) を見る浄土真宗の開祖=親鸞と、親鸞の子だが義絶された善鸞、親鸞の弟子にして『歎異抄』の著者…

本読みのわがまま

「はてな」人気記事 「慶応2年から平成29年までのベストセラーをリストにしてみた 読書猿Classic: between / beyond readers」 関連の話をもう一つ。 明治大正期のベストセラーを見ていて、倉田百三『出家とその弟子』が、なぜか矢も盾もたまらず読みたく…

北村薫を二冊

『街の灯』(文春文庫) 街の灯 (文春文庫)作者: 北村薫出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/05/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 43回この商品を含むブログ (136件) を見る『玻璃の天』(文春文庫) 玻璃の天 (文春文庫)作者: 北村薫出版社/メーカー: 文…

田上太秀「『涅槃経』を読む ブッダ臨終の説法」(講談社学術文庫)

『涅槃経』を読む ブッダ臨終の説法 (講談社学術文庫)作者: 田上太秀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/12/10メディア: 文庫 クリック: 38回この商品を含むブログ (5件) を見るブッダの最期を描く「涅槃経」には二種類ある。比較的古い時代にパーリ語で書…

鎌田茂雄『華厳の思想』(講談社学術文庫)

華厳の思想 (講談社学術文庫)作者: 鎌田茂雄出版社/メーカー: 講談社発売日: 1988/05/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (9件) を見る「華厳経」を読んでみたいと思うのだが、なにせ60巻ないし80巻の大部。現代語訳はamazonで調…