🍉しいたげられたしいたけ

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数学

NHKテレビ『笑わない数学』散髪屋の店主は自分でヒゲを剃ればいいんじゃね?

NHK地上波TVの『笑わない数学』は、目下大好きなTVシリーズの一つである。最新の「1+1=2」も、たいへん面白く視聴した。 www.nhk.jp 19世紀の非ユークリッド幾何学登場をきっかけに「自明と思われたことでも疑わなければならない」と数学界では数学の基礎付…

ツイッターに流れてきた2次方程式の問題は最終盤で数字が鮮やかに簡単になった

ツイッターに数学の問題が流れてきた。ツイ主さんのお子さんがチャレンジしていた応用問題とのことだった。元々は某県の高校入試問題らしい。概略は次の通り。試験問題は著作権法36条により著作権による制限を受けないはずだが、どっかから怒られたら消しま…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その6)

「AIの考えることはわからん」という言葉がある。あるかどうか知らない。今、思いついた。 前々回「その4」と前回「その5」でグラフを描画した後にダンプした重み W1、W2 と バイアス b1、b2 の値を、Excel シートにまとめてみた。Excel の表はホームペー…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その5)

前回との違いは、重みW1とW2への乗数 weight_init_std を 0.1 とうんと小さくしたことと、繰り返し学習回数 s_n を20から100に増やしたことの2点である。繰り返し学習回数を増やしたのは、20回では正解率が100%にならなかったためだ。 その上で、np.round()…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その4)

前回「その3」の最後に書いた、重みW1、W2、バイアスb1、b2のグラフ描画用データを一括して採取するコード改造は、あっさりできた。 #コード4-0import sys, ossys.path.append(os.pardir)import numpy as npfrom common.functions import *from common.grad…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その3)

相変わらず斎藤康毅『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(O'REILLY) 読者限定の記事です。さらにバタフライ効果やカオス現象にある程度の知識と興味がある人ということで、さらに読者は限定されそうです。「ブログで…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その2)

応用数理科学の花形である機械学習というジャンルで、しかも基本中の基本であるEOR回路を実現しようというのだから、先行研究がないわけがないとは思うのだが、自分の趣味でやっているのでいいことにする。 ジェイムズ・グリック『カオス―新しい科学をつくる…

排他的論理和EORを機械学習で実現しようとしたらバタフライ効果が発生した?(その1)

すみません、対象は斎藤康毅『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(O'REILLY) 読者限定の記事につき、新着お目汚しを避けるため日付をさかのぼって公開します。弊ブログでは、ときどきそういうことをやります。 2年半…

ナチス教育相「ユダヤ人の影響がなくなったゲッチンゲン数学研究所はどうかね?」 ヒルベルト「もはやゲッチンゲンに数学はなくなってしまいました」の出典

期間限定的に、ツイッターの「自己紹介」欄に次のように表示してみた。 ヒトラー内閣教育相ベルンハルト・ルスト「ユダヤ人の影響がなくなったゲッチンゲン数学研究所はどうかね?」ヒルベルト「閣下、もはやゲッチンゲンに数学はなくなってしまいました」#…

ツイッターに流れてきた問題「³√4+2³√10」と「6」どちらが大きいけ?

ツイッターに流れてきた問題である。FF 外から引用失礼します。 高校生A「「³√4+2³√10」と「6」どちらが大きいけ?」高校生B「んー。とりあえずどちらも3で割る?f(x)=³√xとすれば一方は(4,f(4))と(10,f(10)の2:1内分点のy座標じゃん?他方f(8)だから・・…

ツイッターに流れてきたパズルに関する補遺(その2)

3桁の数字195が 1×95 = 19×5(=95)という性質を満たすことがわかれば、1995、19995、199995…も同じ性質を満たすことが、計算しなくてもわかることを示したい。 このくらい計算したって大した手間じゃないという突っ込みは黙殺する。 1995の場合だけ示せば、…

ツイッターに流れてきたパズルに関する補遺(その1)

またしても、この問題の話です。 3桁以上のn桁の整数において、最上位桁を取り出し一桁の数字と見て、残りのn-1桁に掛けた結果と、最下位桁の一桁の数字を、残りをn-1桁の数字と見て掛けた結果が、一致する数にはどんなものがあるか? 具体的には111、222、3…

前回のツイッターに流れてきた問題の真の難しさは「何桁であっても自明解は存在する。では非自明解は?」ということだろうか

考えがまとまっていませんが、速報的に。 前回のエントリーには、1日で1万9千超のpvをいただき、感謝しています。ありがとうございました。 また何名もの方からブログにて言及をいただきました。こちらも感謝しつつ、失礼してリンクを貼らせていただきます(…

椅子の脚で支柱が多角形の中心から頂へ放射状に延びる形状は意外にも最短ではなく特に正五角形では見慣れない形になる(その3:完結)

目次 (その1) まえがき フェルマー点が最短経路を与える証明 水平支柱が四本である場合 水平支柱が六本である場合 (その2) 正五角形のシュタイナー木 正五角形を外心と頂点で分割した三角形のシュタイナー木 (その3) 正五角形の第三の例 正六角形の…

椅子の脚で支柱が多角形の中心から頂へ放射状に延びる形状は意外にも最短ではなく特に正五角形では見慣れない形になる(その2)

目次 (その1) まえがき フェルマー点が最短経路を与える証明 水平支柱が四本である場合 水平支柱が六本である場合 (その2) 正五角形のシュタイナー木 正五角形を外心と頂点で分割した三角形のシュタイナー木 (その3) 正五角形の第三の例 正六角形の…

椅子の脚で支柱が多角形の中心から頂へ放射状に延びる形状は意外にも最短ではなく特に正五角形では見慣れない形になる(その1)

目次 まえがき フェルマー点が最短経路を与える証明 水平支柱が四本である場合 水平支柱が六本である場合 (その2) 正五角形のシュタイナー木 正五角形を外心と頂点で分割した三角形のシュタイナー木 (その3) 正五角形の第三の例 正六角形の二種類のシ…

Excelで手軽に試す機械学習(2章の1:XOR回路)

タネ本である斎藤康毅『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(オライリー・ジャパン)では、拙「Excelで手軽に試す機械学習」シリーズの1章で述べたような一次不等式で実現した論理回路を「パーセプトロン」と呼んでいる…

Excelで手軽に試す機械学習(1章の2:OR回路、NAND回路、NOR回路)

OR回路に関しては、前記事のExcelシートにおいてセルB13~D16に入っている真理値表データのうち、D14とD15を 1 に変更するだけである。真理値表データや初期値、それに微小値などの数値データは、いくらでも上書きが可能である。 今回もcsvファイルのダンプ…

Excelで手軽に試す機械学習(1章の1:AND回路)

コンピュータの基礎となる論理回路を構成するには、さまざまな方法がある。 ここでは不等式を用いてAND回路とOR回路を構成してみる。 変数 x、y と重み W0、W1、W2 について、次の不等式を考える。 W0x + W1y + W2 > 0 この不等式が成立していれば '真' すな…

Excelで手軽に試す機械学習(序章:ニュートン法とExcelマクロ)

2年ほど前に、斎藤康毅『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(オライリージャパン) という本を、半年ほどかけて読んだ。 おかげで「機械学習」というものがどういうものか、自分なりに理解できたように思った。 ただし…

割り算の筆算に「引き算」が出てくることを小学生にわかるよう説明するとしたら

難しいけど、考えてみた。「算数」タグは作ってないから「数学」タグを使うしかなかった。 ごくま@mtchac(id:go_kuma)さんのこちらの記事に、言及失礼します。 gokumatrix.hateblo.jp 例えば 52 ÷ 4 を筆算で計算するとしたら、計算の過程で… のように「4…

1・2・3・4・5の次は、どんな整数でもOKという話

いつもコンパクトにミニ知識を紹介してくださる 父ロボ(id:titirobo)さんのブログは、毎回楽しく読ませていただいています。 今回はこの記事に乗っからせていただきます。 www.nanigoto.net 「1・2・3・4・5」と並んだ数字があるとして、「5」の次に…

ハッチンソン方程式のグラフが「バブル崩壊曲線」を描くか否かはピーク値によって決まる?

いつもの悪い癖で、もっと早く書こうと思いながら、気づいたらずるずると半月以上経ってしまった。 Twitter への言及がここのところ多いが、今回はタイムラインにこんなリツイートが流れてきたことがきっかけだった。FF外から引用失礼します。 わろた pic.tw…

自称「バブル崩壊方程式」は生物学でいうハッチンソン方程式の一変種だったらしい

前回のエントリー の続きです。前回のあらずじは、仮想通貨の上昇曲線が指数関数カーブに似ているので、理系にはおなじみのロジスティック方程式 を、遅延時間を加味してこんなふうに改造し、 Excel で折線近似による簡単なシミュレートを行ったら、バブルの…

バブル崩壊曲線(?)が飽和曲線の簡単な改造で描けないかということ

なんだか急にひらめいたので、今やってる話題はひとまず措いて、先にこちらを書きます。 ネットで仮想通貨の話題が盛り上がっています。「えっ、この人も?」という意外な人までが、投資に参入しているようです。あくまで個人の感想です。また本人に直接そう…

黄金比の美がわかりやすい姿で目の前に示されるとは限らないという一例

あくまで私の観測範囲であるが、黄金比が静かなブームのようだ。静かなブームって胡散臭い言い方だね自分で言っといてなんだが。 発端はデイリーポータルZのこの記事だったと思う。 portal.nifty.com それを受けてかどうか、「頭の悪い人の絵」が黄金比に沿…

O'REILLY『ゼロから作るDeep Learning』5章誤差逆伝播法は見かけに反して意外な難関だった(その4:完結)

O'REILLY『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(以下 “テキスト”)読者限定対象の、何度目かのシリーズの最終回です。 前回はシグモイドと2乗和誤差の誤差逆伝播法の実装について書いたが、テキスト5章のクライマック…

O'REILLY『ゼロから作るDeep Learning』5章誤差逆伝播法は見かけに反して意外な難関だった(その3)

前回の内容、すなわち「2章パーセプトロンによる論理ゲート」を誤差逆伝播法で機械学習するという自作の演習問題を解いてみた感想だ。 まずは、なぜ自分の書いたスクリプトが「動けばいい」というレベルにすぎず拙い、ということを繰り返したかという理由か…

O'REILLY『ゼロから作るDeep Learning』5章誤差逆伝播法は見かけに反して意外な難関だった(その2)

5章では、自分自身に出題する演習問題を2問作ってみた。 1問目は、6月25日付エントリーに書いた「2章パーセプトロンによる論理ゲート」を誤差逆伝播法で機械学習させてみよう、というものだ。同日付では数値微分法で解いた。 watto.hatenablog.com まずはパ…

O'REILLY『ゼロから作るDeep Learning』5章誤差逆伝播法は見かけに反して意外な難関だった(その1)

相変わらずO'REILLY『ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装』(以下 “テキスト”)を少しずつ読んでいる。読めば読むほど、著者の 斎藤康毅 氏は、つくづく頭のいい人なんだということを実感する。どの章も、章の初めにご…