しいたげられたしいたけ

空気を読まない。他人に空気を読むことを要求しない

数学

黄金比の美がわかりやすい姿で目の前に示されるとは限らないという一例

あくまで私の観測範囲であるが、黄金比が静かなブームのようだ。静かなブームって胡散臭い言い方だね自分で言っといてなんだが。 発端はデイリーポータルZのこの記事だったと思う。 portal.nifty.com それを受けてかどうか、「頭の悪い人の絵」が黄金比に沿…

黄金比を与える連分数の行列表記と一般項を求めたらルート2のときとそっくりだった

前回までの3回の記事の補遺です。黄金比Φの近似値を与える連分数に関して、行列表記と一般項を与える式を求めてみました。前回の記事でふざけて「読者への練習問題とする」と書いた内容の、私なりの解答例です。 スポンサーリンク // まずは実際にいくつか計…

ルート2を連分数の極限として求めようとしたら行列が出てきた(後編)

前回の記事から、結論の部分の数式を再掲します。√2(ルート2)の近似値を与える分数を、連分数や行列を使わず、すなわち漸化式を用いないで直接求めるとするなら、次式の n に正の整数を代入すればよいのですが… スポンサーリンク // 真っ先に気になること…

ルート2を連分数の極限として求めようとしたら行列が出てきた(中編)

前後編に二分割するつもりでしたが、後編が長くなりすぎたので、さらに中編と後編に分割し、計三回の連載とします。すいません。 「前編」の結論を再掲すると、√2(ルート2)の分数による近似は、次のような行列によって与えられるということである。 スポン…

ルート2を連分数の極限として求めようとしたら行列が出てきた(前編)

「0.999999... = 1」にまつわる未整理材料いろいろ(その1) の続き(すなわち「その2」)を書こうとして、1ヶ月以上書きあぐねている。結論はすでに頭の中にあるのだが、未整理材料というのを取り出すのに手こずっているのだ。 実数の公理を論じる上での実…

Microsoft Mathematics 私家版順不同リファレンス|行列式、逆行列、固有方程式、対角化

行列式と逆行列の計算 行列の固有方程式と対角化 リンク集(随時追加) 行列式と逆行列の計算 大学初年度の線形代数学レベルであれば、Microsoft Mathematics の行列機能は、まず満足のゆくものではないだろうか。 リボンの「挿入」タブをクリックすると「行…

Microsoft Mathematics 私家版順不同リファレンス|「公式と方程式」の誤訳について

「公式と方程式」の誤訳 「公式と方程式」の使い方 リンク(随時追加) 「公式と方程式」の誤訳 数学学習支援フリーソフト Microsoft Mathematics 「ホーム」リボンの「公式と方程式」機能で誤訳を見つけた。「物理」の項目を選択すると… 「会社」って何なん…

Microsoft Mathematics 私家版順不同リファレンス|グラフの作成とグラフ範囲の指定

グラフの描き方 グラフ表示範囲の変更 リンク(随時追加) グラフの描き方 拙エントリー「三円問題 - しいたげられたしいたけ」に、Microsoft Mathematics で「グラフの範囲を指定する方法がわからなかった」と書いたが、わかってみたら難しいことではなかっ…

Microsoft Mathematics 私家版順不同リファレンス|微分の計算とよく出るエラーメッセージ

微分の計算(導関数を求める) よく出るエラーメッセージ リンク(随時追加) 微分の計算(導関数を求める) 数学学習支援フリーソフトMicrosoft Mathematics で導関数を求めるには、画面左側の「電卓パッド」より「d/dx」(導関数)をクリックして、入力ペ…

Microsoft Mathematics 私家版順不同リファレンス|変数への値の代入、リストによる変数への値の代入

単独の数値を代入する リストを用いて複数の値を代入する リンク(随時追加) 単独の数値を代入する 数学学習支援フリーソフト Microsoft Mathematics で、変数に値を代入して数式を計算させる方法が、やっとわかった。 ヘルプによると「ワークシート(w)」の…

「0.999999... = 1」にまつわる未整理材料いろいろ(その1)

前回のエントリーで引用した中学生と数学教師の話の続きだが、もし教師が「0.999999・・・ は 1じゃないよ」と、開き直ってしまったら、中学生はどんな反応をするだろう。 ある演算をしてその逆演算をしても元の値に戻らない例としては、フーリエ級数のギブス現…

「0.999999... = 1」はつまるところ実数の公理なのだがそれを説明するのにエントリー何回分かかるだろうか?

ホッテントリに、こんな「はてな匿名ダイアリー」(以下、通称の「増田」と書く)が上がっていた。 anond.hatelabo.jp この話題、定期的に上がるんだよな。増田に限って言えば、一昨年の「0.999999・・・ってさあ」 「だったらπrもダメってことじゃん」 が同趣…

三円問題

id:taamori1229 さんの、この記事を読んで突如わが数学スイッチが入りました。 taamori1229.hatenablog.com <三円定理> 円はそれよりも直径の小さい二つの円で完全に覆い隠すことはできない。 「証明は別途」とありますので、楽しみにお待ちしています。 …

結城先生の連ツイには心情的には同意したいものの数式には漢字や英語にはない怖さがあると思う

このホッテントリに関連して、たまたまちょうどよいサンプルを見かけたところなので、ささっとエントリーに仕立ててしまいたい。 rentwi.textfile.org おっしゃることはごもっともだと思う。心情的には同意したい。しかし、数式には、結城先生が連ツイ中で例…

またしても訂正とお詫びです。以前Excelは二項分布を扱えないと書きましたが “BINOM.DIST” 関数他二項分布を扱う関数が用意されています

すみません、またしても訂正とお詫びです。6月11日の記事には、「Excel二項分布を扱うことはできない」とも書いてしまいましたが、 “BINOM.DIST” 関数他いくつかの二項分布を扱う関数が用意されていました。また同日の記事に、インプレス「できるシリーズ」…

Microsoft Mathematicsを使ってみたら賢いのかアホの子なのかよくわからないが多分WordやExcelの補完ツールとして使うのが適切なのかなと思った(後編:正規分布編)

Microsoft Mathematics が標準正規分布関数を計算してくれないのは、わかった。ではどこまでなら計算してくれるのかを、やってみた。 まずはf(x)=xの、区間 [-1,1] での定積分。いくらなんでもこれはやってくれなきゃ。 スポンサーリンク // 「⊕ 解法」とい…

Microsoft Mathematicsを使ってみたら賢いのかアホの子なのかよくわからないが多分WordやExcelの補完ツールとして使うのが適切なのかなと思った(前編:二項分布編)

相変わらず確率・統計の再勉強中である。例によってテキストに使っている大日本図書『新確率統計』のP60に、こんな例題が出てきた。確率分布の導入としてである。 [例題1] 赤玉3個と白玉6個の入っている袋の中から,1個ずつ3回復元抽出するとき,赤玉の出る…

Excelに限らず表計算ソフトで掛け算と平均さえ計算できれば回帰直線くらいなら求められるんじゃないかな?(後編:計算編)

前回のエントリーで導出した回帰直線の傾きと切片を求める公式を再掲する。 右辺の分子はxとyの共分散、分母はxの分散である。 右辺の第一項はyの平均、第二項はaとxの平均を掛けたものである。 スポンサーリンク // あえてExcelの関数を使わず代わりにこれ…

Excelに限らず表計算ソフトで掛け算と平均さえ計算できれば回帰直線くらいなら求められるんじゃないかな?(前編:導出編)

昨日の弊エントリーには多くのはてなスター、コメント、ブックマークコメントをいただき感謝しています。ブコメの一つに乗っからせてもらいます。我々が深淵を覗くとき深淵もまた我々を覗いているように、ブクマカーがエントリーを覗くときブログ主もブクマ…

Excel2013で回帰直線グラフを描いてみたらあまりの簡単さに30数年前の学生時代のあの苦労は何だったのかと情けなくなった

高専や大学の教科書として使われているというこんな本を使って、確率・統計の再勉強中である。 新確率統計 作者: 高遠節夫 出版社/メーカー: 大日本図書 発売日: 2013/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 上掲書P51に、こんな問題があった。 […

意外と楽しい「平均」の世界(その3)二乗平均平方根≧相加平均を証明しようと両辺の二乗の差をとったら分散の公式と同じだった

タイトル出落ちです。“意外と楽しい「平均」の世界” 第1回はこちら。 watto.hatenablog.com 第2回はこちら。 watto.hatenablog.com 第2回で「二乗平均平方根 ≧ 相加平均」の、2項の場合の証明を示した。易しい証明だったと思う。さして変わらぬ手間で、一般…

続・意外と楽しい「平均」の世界あるいは最初から二乗平均平方根を入れておけばよかった!(指摘されなきゃ気づかなかったくせに>自分

前回のエントリーには、予想を上回るアクセス、はてなスター、コメント、ブックマークコメントをいただいて、感謝しています。 お一人だけ取り上げるのは申し訳ないんですが、b:id:sea_side さんのブコメに乗っからせてもらいます。つかまんまです。ご指摘あ…

意外と楽しい「平均」の世界あるいは相加、相乗、調和平均の例題として40と60という数値がピンポイントで絶妙である件

一週間前の「学び」ホッテントリ関連の話題です。 意外と深い「平均」の世界 from Yasuhide Minoda www.slideshare.net 元ネタの岡山県立倉敷古城池高等学校 内田康晴 先生による「相加・相乗平均不等式の証明図と新しい一般証明」 http://www.sqr.or.jp/usr…

Word2013で確率・統計関係の数式を入力するのは意外と簡単だったが面倒なこともあった(後編)

前編で述べた数式は、比較的迷うことなくスムースに入力できたと思っている。だがそういうケースばかりとは限らない。前回と同じテキストのp21に「反復試行の確率」というのが出てくる。 新確率統計 作者: 高遠節夫 出版社/メーカー: 大日本図書 発売日: 201…

Word2013で確率・統計関係の数式を入力するのは意外と簡単だったが面倒なこともあった(前編)

例によってソフトの使い方に関する自分用備忘メモなんですけど、ちょうど読んだ ふにやんま (id:funiyanma)さんの記事をマクラに使わせてもらいます。 funiyanma.hatenablog.com 「知の巨人」の異名を持つ佐藤優氏が、大学入学直後に数学知識の不足を感じ…

どんな命題でも証明できてしまうインチキ背理法について

わたくし わっと(id:watto)はミレニアム懸賞問題の一つにして最難関未解決問題として名高い「P≠NP予想」の証明に成功したことを、ここに宣言する( ̄^ ̄) ウィキペによると「P≠NP予想」とは次のようなものである。 計算複雑性理論(計算量理論)における…

ふたたびスマリヤン『この本の名は?』について。あるいはブログ記事の情報量は書籍のそれには足元にも及ばぬということ

3月26日のエントリーには、それ以前のエントリーにもまして多くのアクセスとブックマークをいただき感謝しています。ありがとうございました。 しかしアクセスとぶくまが多いがゆえに、返ってエントリーの内容が貧弱なことに後ろめたさを感じました。同エン…

論理学の問題を解くには「真理値表」というのを使うと一見地味だが汎用性が高く威力抜群であること

前回と前々回のエントリーには、思ったより多くのアクセスをいただき、ありがとうございました。どうも「はてなブックマーク」の特集の「技術ブログ」というところに載ったのが理由のようです。 いつもの悪い癖で長々と書いてしまいましたが、三行で要約を試…

底面が円状になる椅子が最も安定度高くなるのなら、円形のキャスターを作ってしまえばいいんじゃないかと考えた

前回のエントリーの続きです。 こんなの。ボール型のキャスターを円形のレールに詰めて床面と接触させる。レールと椅子の脚をつなぐ腕は三本でもかまわない。厳密には、床面上にキャスターが作る図形は、円ではなくボールの数をnとするとn角形になるのだが …

キャスターのついた椅子の脚(特にオフィス事務用チェア)が五本である理由に関する考察

三相交流のエントリーなんか典型だけど、シンプルな数字に「実はそれしかない!」という意味を見出すと感動するのが「理系脳」である(そゆえば「萌える」って見なくなったような気がするけど、死語かな?)。複数の置換群を持つ位数の最小は4であるとか(小…