しいたげられたしいたけ

根拠の崩壊した裁量労働制(別名「定額働かせ放題法案」)に反対します

読書

「南泉斬猫の公案」は「作者も正解を知らない謎」と考えると身も蓋もない説明がつかないか?

一ヶ月ほど前に書いたこのエントリーに関連して、唐突に思いついたことがあったので、新たなエントリーを起こしたくなった。 www.watto.nagoya 三島由紀夫の遺作『天人五衰』には不可解な点が多いが、それらは作者の三島自身も正解を知らない謎と考えればい…

漱石、三島、筒井三部作/四部作の最終作に宗教臭が強いという共通点は「これは虚構だ」と示すため?(その4)

続きをやります! つか書いているうちに、本当に書き始める前には予期していなかった考えが浮かんだので、それを文字にしてしまう。『天人五衰』と「エヴァンゲリオン」シリーズの比較論考である。 三島由紀夫の作品は構成がほぼ完璧で破綻が少ないものばか…

漱石、三島、筒井三部作/四部作の最終作に宗教臭が強いという共通点は「これは虚構だ」と示すため?(その3)

書かなきゃダメなんだと、本当に思う。 私にはたいしたものは書けないが、それでも書き続けなきゃダメなんだと、本当にそう思う。書き続けることによって、書かなくては見つけられなかったものが、見つけられるから。「自分の中にこんなものがあったのか!」…

座頭はなぜ殺されるのか?

怖い話です。 読者登録しているとかスターをつけているとかじゃないけど、秘かに読ませてもらっているブログがいくつかあります。そのうちの一つが 北見花芽(id:KihiminHamame)さんの「うきよのおはなし~江戸文学紹介ブログ~」です。言及失礼します。こ…

漱石、三島、筒井三部作/四部作の最終作に宗教臭が強いという共通点は「これは虚構だ」と示すため?(その1)

蔵書の自炊作業をしていて気づいたことの、何度目かのまとめです。あんまりまとまっていませんが。 夏目漱石の三部作というのは、「中期三部作」すなわち『三四郎』、『それから』、『門』を指します。 三島由紀夫の四部作は、「豊饒の海」シリーズすなわち…

「正直は最良の戦略」であるとミス・マープルから教わった話

d:id:happy-ok3 さんの、こちらのエントリーのブックマークコメントに書こうかと思った内容ですが、100字じゃとても収まらないので、自分のブログのエントリーにします。happy-ok3 さん、言及失礼します。 d.hatena.ne.jp happy-ok3 さんの記事は、正直であ…

ハルオサン著『天国に一番近い会社に勤めていた話』は「バカな上官敵より怖い」と要約できるんじゃなかろうか

秘かに書評一番乗りを目指していた。 だが、私の閲覧範囲だけでもすでに、サキ(id:masaki709)さんと… honeysuckle.hatenablog.jp まけもけ(id:make_usagi)さんに先を越されてしまっていた。 www.gw2.biz 「はてなブログ」全体、ネット全体では、すでに何…

[自炊の余禄]創作を推進する最重要エネルギーの一つはパクリじゃないかということ(その3:完結)

あくまでも私の場合であるが、「自分で創作したい!」という情熱を最も強く覚える場合の一つが、何かしらの作品を鑑賞して、「ここはそうじゃないだろう!」とか「ここはこうしたい!」とか不満を感じた時だ。断っておくがそれはその作品に対する否定ではな…

[自炊の余禄]創作を推進する最重要エネルギーの一つはパクリじゃないかということ(その2)

むろん作家自身が「パクリ」という単語を使っているわけではない。例えば栗本薫は、惜しむべきことに未完に終わった大長編小説『グイン・サーガ』シリーズの第11巻『草原の風雲児』のあとがきで、読者の「この作品の下じきになった作品があるのかどうか」と…

[自炊の余禄]創作を推進する最重要エネルギーの一つはパクリじゃないかということ(その1)

自炊は空き時間を見つけて少しずつ進めている。想像するほど効率のよい作業ではなく、また自炊した書物を再読する機会も、そんなにあるわけではない。ただし利点があるとすれば、検索可能になることである。出典がページまで特定できるのは、ありがたいこと…

「文化の盗用」を論じる補助線としての「中心(的)文化」と「周辺(的)文化」

「文化の盗用」は触れば血がにじむようなデリケートな話題だが、「知的遊戯」のそしりを覚悟の上で、もう少し考えてみたい。簡単に結論の出ない問題だからこそ、考え甲斐があるのだ。なお弊ブログでいう「知的」とは「体を動かさない」ほどの意で、「知能の…

[速報]船橋海神さん著『セカンド・オピニオン 「無菌の国のナディア」外伝』届きました

船橋海神 さんこと dk4130523(id:cj3029412)さんの著書『セカンド・オピニオン 「無菌の国のナディア」外伝』が、本日レターパックにて無事、届きました。 報告とともに、ちょっとくどいかも知れませんが、船橋海神 さんに今一度の感謝を。ありがとうござ…

ミステリ作家はパターン分類を使ってトリックを考えることがあるかもという話

物語を構造解析したりパターン分類したりしたからといって、物語が書けるようにわけではないことは、過去に何度か書いた。これ とか、これ とか。「じゃ何をやったら物語が書けるようになるってんだよ?」という当然の問いに対しては、「知ってたら、とっく…

marco(id:garadanikki)さん所有の古書のOCRによるテキスト化を論より証拠でやってみました

marco(id:garadanikki)さんの、こちらのエントリーへの速報的レスです。 garadanikki.hatenablog.com まずは拙コメントへの本文にての言及、ありがとうございました。光栄です。 論より証拠、marco さんがアップされた最初の写真につき、手持ちの「読取革…

タイトルでネタバレ他ネタバレコレクション

今回は純然たるネタです。「はてな匿名ダイアリー」(通称「増田」)と、そこに投入した自分のブコメなどから収集、保存しておきたくなったので。 まずはこちらの増田。埋め込みリンクから全文が読めてしまうというのも珍しい。 anond.hatelabo.jp つい反応…

イメトモ@hahalife0 さんが『やめて!ハハのライフはもうゼロよ!』を出す出版社の秀和システムについて

イメトモ@hahalife0 さんから、『やめて!ハハのライフはもうゼロよ!』が書籍化されるという告知がありました。 まずは出版おめでとうございます! 微力ながら、弊ブログにもリンクを貼りPRに協力させていただきます。 www.hahalife0.com ところで上掲記事…

筆を曲げたか内藤湖南先生? 『翁の文』と『大阪の町人学者 富永仲基』

富永仲基について、過去に何度か原典に当たらず孫引きでエントリーを書いてしまった。そういうことじゃいけないんだけど、なかなか本が入手できなかったのだ。 これとか… 『晴れ|遅い初詣@万松寺&@大須観音 - しいたげられたしいたけ』 これとか… 『異な…

椿本 涅子 さんの著書『知ってる?アイツの名前~最近何だか気になるの~』がようやく届いた

モノの名前を検索で調べるのは好きだ。自分で調べて満足してるだけにしとけばいいのに、他の人のブログにおせっかいブコメ投入する悪癖まである。 最近だと、ひなた あおい (id:hinataaoi)さんのこのエントリーに対する・・・ hinataaoi.hatenadiary.jp コレ…

「論争は論者の生物学的な死と後継者の不在によって決着する」の出典はシン『宇宙創成』でした

いつも刺激的なエントリーをアップされる 夜中たわし(id:tawashix)さんの最新の記事に、こんなブックマークコメントをつけさせていただきました。 歴史トンデモ考察小説『邪馬台国はどこですか?』オーディオブック版感想 - 夜中に前へ いやこれ疑似科学ま…

「若いうちに名作古典は読んどくべきだ」と実感した理由を内省したらしょうもないことだった

「はてなブログ」には、すごい人、畏敬すべき人が、きら星のようにたくさんいる。そのお一人 marco (id:garadanikki)さんは、たいへんアクティブな方で、日本各地を旅行しながら平易な文章でその旅情を、かつまた旅にあらぬ日常を、ブログに綴られている。…

『日本人の英語』シリーズは何よりエッセイとして読む価値あると思う

前々回に引き続き前回の記事にも多くのアクセスをいただきました。ありがとうございます。当初、一つの記事として書くつもりで着手したのですが、長くなりそうだったのとテーマが複数になりそうだったので、分割しました。今回で一区切りです。 リアルの知人…

英語が読めるようになるには英語を読むしかないが『日本人の英語』シリーズは読む価値あると思う

前回のエントリーには予想外に多くのアクセス、はてなスター、ブックマークをいただき、驚きつつも感謝しています。ありがとうございました。 今回のブログタイトルに掲げた「英語が読めるようになるには英語を読むしかない」は、ご存知村上春樹氏の言葉で、…

英語は年々変化するらしいが『日本人の英語』シリーズは読む価値あると思う

英会話教室でのエピソードを前振りに使います。直近のレッスンで、同じクラスの若い受講者が、映画『聲の形』を話題にした。のっけから話はズレるが、タイトルは英語で “The Shape of Voice” と言えばいいかなと思ったら、あとで検索したら “A Silent Voice”…

細かすぎて伝わらない沢木耕太郎『春に散る』の『あしたのジョー』に対するオマージュ

沢木耕太郎『春に散る』最終回(505回)@朝日新聞2016年8月31日付朝刊より。 風が吹くと、一昨日の雨にも耐え、散り残った花びらが空中に舞い上がり、陽光を浴びながらハラハラと降り注いでくる。 美しいな、と思った次の瞬間、すっと通行人の姿が消えてい…

閉店が目前なんじゃないかと思うほど荒廃した書店で入手が難しそうな本を何冊か買った話

何年か前から、名古屋市に隣接する現住所と岐阜県の南部にある実家との間を、頻繁に往復するようになった。家庭の事情によるものである。 県境をまたぐとは言え、高速を使うと片道一時間足らずで着けてしまう。だが高速料金がバカ高いので、たいていは下を走…

勿力伽難提または勿力難提をネットで検索しても日本語の説明があんまり出てこないので

小島アジコ 先生のホッテントリに投入させてもらったブコメの自己解説つか「今のどこが面白かったかというと」みたいな蛇足です。 生きるのつらい絶対殺すマン - orangestarの雑記 岩波新書『鑑真』によると、仏典にはgoogle:勿力難提〔もつりきなんだい〕と…

5月4日にアマポチした菅野完『日本会議の研究』が18日かかって今日(5月22日)になって届いた

BUNTEN さんが一昨日の日記に、こんなことを書いていた。 d.hatena.ne.jp スポンサーリンク // 入手できなかったというのは、この本のことだ。 日本会議の研究 (扶桑社新書) 作者: 菅野完 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2016/04/30 メディア: 新書 この商…

竹田青嗣氏の著書に関する思い出

今回は dk4130523 (id:cj3029412)さんのエントリーに乗っからせてもらいます。 dk4130523.hatenablog.com dk4130523 さんの思想遍歴というべき幅広い内容を扱っているのですが、その中に竹田青嗣氏についてごく簡潔に触れている部分があって、ピンポイント…

ふたたびスマリヤン『この本の名は?』について。あるいはブログ記事の情報量は書籍のそれには足元にも及ばぬということ

3月26日のエントリーには、それ以前のエントリーにもまして多くのアクセスとブックマークをいただき感謝しています。ありがとうございました。 しかしアクセスとぶくまが多いがゆえに、返ってエントリーの内容が貧弱なことに後ろめたさを感じました。同エン…

わがシバキ読書法(ただし全部実行はぜってー無理

きっかけは、こちらのエントリーです。 www.xn--n8jvce0l6c.com 年間1000冊か~、すごいなと思いつつ、積ん読本と「あとで読む」タグばかりが増えてゆく現状で、もし一日3冊のペースで本が読めたら多少は状況が改善するかななどと夢想した。 しかし世の中に…